フジワラブログ

短歌とか、思ったことを書き残します

短歌

飽和した夜(短歌8首)

飽和した夜を蒸発皿に取り結晶化したあなたを探す 帰り路で立ち止まることを勧めとく 動かない景色を呑み込むの 駅前でフリスビーする子供らの間を切り裂いてゆく男ら この夜を飲み切ったなら僕はすぐ果てる急性夜中毒で アルバムのAメロだけを歌うから、風…

Please freeze.(短歌12首)

「砕ける」は快楽の語彙だとすれば間脳を砕かれる妄想 ○ 血のとろみが嫌・自らの言葉で・リストカットは・できないのかよ 君はもう戻れないから、ほら君は親の番号を思い出せない ○ クローバー畑と同じ感触で矛盾している人が恋しい 偶然に見つけた透明人間…

ヒーリング (短歌10首)

LSD 君の言葉の断りたいその暴力や慰みのこと。〇本能と自覚した時、快楽が三〇〇〇倍になった気が(昼寝)魂の拠り所って必要じゃない?予備校って宗教っぽくない?神だって平和を願っているらしい 推しのいいね欄のキリル文字ポケモンセンターがほしい い…

三月

3月に詠んだ短歌5首です。春の海 離れ離れになる時期の青い海 まだ青い僕たちなつかしい梅の香りを吸い込んで出るくしゃみさえなつかしいのさ虚像の過去の自分が好きでたぶん、その人も僕を好いているはずセルフィッシュ・セルフィッシュ 顔が魚っぽい見せら…

February

2月に詠んだ短歌5首です。ニュートンのゆりかご 君とすれ違う1秒以内で 目線 目線冬なんてもんは姑息な生き物で非情それでいて透き通る雪今俺が生きているなら神様も釈迦も「ここだよ」って教えてる両耳を塞ぎあなたの声の記録だけを留めて目の裏を見て「拍…